ロツンダム・レッドライン栽培のポイント

以前から度々お問い合わせ頂いておりましたロツンダム・レッドラインタイプの栽培ポイントについて書かせて頂きます。

既に本種の栽培をされている方はお気付きと思いますが、本品種は季節を問わず、葉が大変腐りやすい品種でして、多数葉をつけて栽培するのが難しい品種です。

私が本種の栽培で枯らした原因もやはり突然の葉の腐りによるものでした。

初めは寒さや、また高湿により葉が傷みやすくなるのではと考えておりましたが、それだけではなさそうです。

確かに、夏場の葉水では結構な頻度で葉が茶色く変色し始めます。

これだけでは、葉に水がかかってそこから腐ると考えておりましたが、冬場、ハウス内の蒸れにより葉に水滴が付着した株は、夏場に比べ腐って枯れる株が圧倒的に少なかったのです。

冬場は夏に比べ、土を乾燥気味にして管理しておりますので、もしかすると今までの腐りは根腐れによるものではないかと考え、かなり乾燥気味に管理してみました。

すると、葉の変色が見られなくなり、葉水を与えても腐る株はなくなりました。

乾燥気味に管理しすぎると、他のアグラオネマでは萎れてきますが、レッドラインは耐えてくれます。

レッドラインは小型種ですが、それに見合わない太い根を持っています。

水分をそこに蓄えているかは不明ですが、こうした太い根を持つ品種には乾燥栽培をしてもダメージは少なく、むしろこの方が調子よく生育するようです。

夏場でも、乾燥したら水を与え、根周りを常時湿った状態にしないほうが調子が良くなります。

冬場では、からからに土が乾いてから水やりを行いますと、耐寒性も上がるようです。

※また、特徴である赤い紋様ですが、発色良くするにはある程度の湿度と、光が必要のようです。
 夏場、木漏れ日程度の日射が当たる場所で管理した株は、そうでない株に比べて格段に発色がよくなりました。

以上のことから、本種栽培のポイントはいかに根の状態を良好に保つかが鍵となります。

これからの季節ですと、調子が悪い株は積極的に植え替えを行って頂き、また根が伸びやすい柔らかい用土で栽培されるのがベストです。

状態の良い株は、根が真っ白で美しいです。

逆に状態が悪い株ですと、根の先端が枯れていたり、茶色っぽい色をしております。

新しい根がないのも状態が悪い株の特徴です。

発色良く、また腐りやすくて繊細な葉を多数つけて栽培するのが困難な品種ですが、それがレッドライン栽培の醍醐味であります。